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印象的だった場所:マチュピチュ(ペルー)、イスタンブール、四国、福井県。
気温の変化が激しくて、カゼを引いてしまいました。
家でおとなしく、読書の秋といったところでしょうか。
家の中の本を整理していて、まだ読んでいない本をみつけ、
改めて読み返しました。そして残念なことに読み終わってしまった
久々に面白い本をご紹介します。
1869年 ジュール・ベルヌ作
「海底二万里」 Vingt Mille Lieues Sous Les Mers
海底二万里というと、児童用文庫やディズニーシーのアトラクション
を連想するかもしれません。(ディズニーシーは行ったことがありませんが。。)
私としては、海底二万里といえば、子供の頃大好きだった
あのアニメ、「不思議の海のナディア」のイメージでしょう!
20代の人なら子供の頃NHKのアニメで見てた人も多いのでは。
そう、最強潜水艦ノーチラス号とネモ船長、幻の海底に沈んだアトランティス。
う~わくわくする~!!!
1866年を舞台に、不思議な事件が世界中を興奮させた。
何隻もの貿易船、軍艦がある巨大な「生き物」に襲われる事件が多発していたのである。
その「ある生き物」は、長く、ときどき強烈に発光し、クジラとは比較に
ならないくらい大きく、そして速い物体なのであった。
民衆は伝説上のクラーケンや謎の海の怪物の仕業として恐れ、興奮し、
その解明の為にその主人公の一人アロナックス教授は米軍艦に乗り込み、
海への冒険に出発する。。。
これだけで、相当興奮しますが、その後、主人公はネモ船長と出会い、
海底二万里の冒険をすることとなるのですが、この海底の描写が
とてもうまいんです。私も素人なのでどれくらいの緻密さがあるのかは
わかりませんが、かなりの海洋学・海洋生物学の知識をもって著者は
この作品を書いたのだろうと思えます。
サメや魚、クジラの登場もドキドキです。
メキシコ湾流の記述もあり、ミクロな視点だけでなく、マクロな海のダイナミズムも
兼ね備えています。(この海流のおかげでヨーロッパは温暖なのである、
という一説もあり、科学の世界に引き込まれます。)
この作品が書かれたのは19世紀。今のように一般にダイビングが簡単に
できる時代ではありません。そんな時代にこの人の想像力には脱帽です。
単なる岩波文庫の活字から、広大な大海原・海中世界へトリップできるのです。
しかも600円程度で。すごいの一言です。
やばい、おもしろい。
でも、会社行く前に読んでると、会社行くの忘れちゃいますのでご注意を。